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【眼形成・涙道】眼瞼内反症

眼形成・涙道
眼瞼内反症

江坂 友里

眼形成・涙道
眼瞼内反症

眼科専門医江坂 友里

JCHO中京病院 眼科

眼瞼内反症とは

まぶたの先端にはまつ毛があります。そのまぶたが眼球側にめくれた状態が眼瞼内反症で、まつ毛が眼球に接触してゴロゴロしたり(異物感)や目やになどの原因となります。下まぶたと眼球が接する場所には、通常涙がたまる場所がありますが、まぶたがめくれた状態では涙がうまくたまらず、目の外に溢れるため、涙が多いように感じることもあります。

眼瞼内反症の原因

まぶたは表(皮膚側)と裏(眼球に接している側)の長さや張りのバランスが保たれて、正常の位置にあります。このバランスが崩れると眼瞼内反症や逆に外側にめくれてしまう眼瞼外反症になります。
原因としては、生まれつきの先天性、加齢などが原因で発症する後天性があります。先天性(睫毛内反症)は日本では出生直後に46%の割合で認め、成長とともに改善することもあります。アジア人に特有の疾患であり、鼻側に強く生じます。まぶたを構成する筋肉と皮膚の結合が弱いことが主な原因です。
後天性では加齢による退行性内反症がほとんどです。加齢による眼瞼の皮膚のたるみ(皮膚弛緩)や、まぶたを支える組織が緩むことにより、まぶたが内側にめくれることでまつ毛が眼球に当たりやすくなります。その他の要因では甲状腺眼症による眼瞼後退(まぶたが眼球に対して相対的に下がること)や、外傷による瘢痕性内反症が挙げられます。また、まぶたの位置は正常だが、まつ毛の生え際が変化して眼球にまつ毛が接触する疾患に睫毛乱生(しょうもうらんせい)があります。一般的には、これら全ての状態を総称して逆まつ毛と呼ばれていますが、その原因は様々で、それぞれの原因にあった適切な治療が必要です。長年の逆まつ毛に悩まれている方は、手術を含めた治療方法を検討してみてはいかがでしょうか。

眼瞼内反症の治療

睫毛内反症の場合は1歳前後で治癒することも多いので、清潔を保ち角膜の傷に対して角膜保護の点眼薬を使用するなどの治療を行います。自覚症状がなく、角膜障害も軽度であれば経過観察していきます。目がゴロゴロしたり、涙が多くて困るなどの症状や、角膜障害や乱視などが原因で視力低下を引き起こす場合には、手術が必要となります。手術は就学時に行うことが多いですが、重篤な角膜障害や視力障害がある場合は早急に手術を行う必要があります。我々の施設では14歳位までは全身麻酔を選択し、それ以上では局所麻酔を提案しています。

手術の方法は2つに分けられます。

先天性睫毛内反症

1 埋没法
まぶたの裏側から皮膚側に糸を通して縫合し、二重まぶたを作ることによって矯正します。皮膚側をほとんど切開せず行えるのが特徴です。上まぶたの内反症でよく用いられる術式です。
2 切開法 Celsus Hotz法(セルザス ホッツ)

余った皮膚を切除し、瞼の皮下組織を瞼板に縫着することでわずかにまぶたを外に向かせて位置を矯正します。

2 切開法 (Celsus Hotz法、ホッツ法) 2 切開法 (Celsus Hotz法、ホッツ法)

退行性内反症の場合は角膜の傷や異物感に対しまつ毛抜去やテーピング、角膜保護剤や抗菌剤の点眼で保存的に経過をみることもありますが、根治治療をするには手術を行います。
下まぶたの構造と内反症の原因を示します。診察により内反症の程度を評価し、手術方法を検討します。①指で下まぶたを下方にずらして内側にまくれ込んでいるまぶたを戻し、指を離したあとに再度まくれ込むまでの時間、②瞬きをすることで内反状態に戻ってしまうか、③指で下眼瞼をつまんだ時に瞼と眼球が離れるかの3点を評価します。その程度により手術方法を選択します。

2 切開法 (Celsus Hotz法、ホッツ法) 2 切開法 (Celsus Hotz法、ホッツ法)

後天性眼瞼内反症

1 久富法
まぶたの縁から3~4mmよりの位置で瞼のラインに沿って皮膚を剥離し、余剰皮膚を計測して切除します。
2 Jones(ジョーンズ)法
縦方向へのまぶたの弛緩が強い場合、まぶたを支えている下眼瞼牽引筋群を縫い縮めることで矯正をします。
3 Kuhnt-Szymanowski Smith
(クント シマノスキー スミス)変法
横方向へのまぶたの緩みが強い場合、余剰皮膚に加えてまぶたの縁を切除することで横方向に引っ張って矯正をします。
4 lateral tarsal strip(ラテラル ターサル ストリップ)法
まぶたの幅が狭い方、横方向への弛緩が強く③の方法では矯正が足りないと判断した場合に行います。まぶたを裏打ちしている瞼板組織(まぶたの中の硬い組織)を目の外側の骨膜に縫着する方法です。
まぶたの位置は正常ですが、睫毛の向きが乱れていることで、
睫毛が眼球に当たる状態を睫毛乱生(しょうもうらんせい)と言います。

睫毛乱生症

1 lid splitting(リッドスプリッティング)法
睫毛乱生に対し、皮膚を睫毛ごと切除する方法。整容面および機能面から下まぶたに適応になる場合が多く、上まぶたにも行うことがありますが、上まぶたはできるだけまつげを温存したいため下記の方法で行うことが多いです。
2 Hotz(ホッツ)変法U字埋没縫合法
上まぶたのまつげ内反の場合に行います。瞼を裏打ちする硬い組織わずかな溝を入れて縫合することにより、まつ毛の生える方向を外に向かせる方法です。

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