専門医による
目の病気の解説
眼形成・涙道
眼瞼下垂
眼形成・涙道
眼瞼下垂
眼科専門医仙田 翠
JCHO中京病院 眼科
眼瞼下垂とは、まぶたが下がって上方の視界が狭くなり見えにくくなる状態のことを言います。眼瞼下垂はいくつかの種類に分けられます。
眼瞼皮膚弛緩症というものもあります。これはまぶたの皮膚が加齢に伴いたるんでくることで、まぶたが下がって見えます。たるんだ皮膚だけを持ち上げるとまぶたは下がっていません。治療法はたるんだ皮膚だけを切除します。
また、まぶたが上げにくい眼瞼痙攣という病気もあります。目を閉じる筋肉が異常に収縮することが原因で、治療はボトックスという注射を目の周り行います。
さらに全身の病気からなる眼瞼下垂もあります。この場合の治療法は、眼科だけでなく他の科とも連携を図り、原因に応じた治療を行います。
まつ毛の生え際からまゆ毛の上まで、皮膚の下に糸を通しまぶたを上げる方法です。
〈手術適応〉
まぶたを上げる筋肉の働きが悪い症例に行います。前述した通り、先天性眼瞼下垂に行うことが多いです。
〈術後〉
術直後はまぶたが閉じなくなることがよくありますが、経過中に改善していきます。朝起きた時の充血や痛みがなければ大丈夫です。
二重を作る手術ではないため、術後は奥二重、もしくは一重のように見えることもあります。また片目の先天性眼瞼下垂の場合、術後左右非対称となることもあります。
特殊な糸の感染症が起こりえます。抗生剤などで改善が無ければ、糸を抜くこともあります。
まぶたが上がりすぎて目が閉じない場合は下げる手術を、まぶたが上がっていない場合は上げる手術を再度行うこともあります。
まぶたを上げる筋肉を縫い縮める方法です。
〈手術適応〉
まぶたを上げる筋肉の働きが比較的良い腱膜性眼瞼下垂が良い適応となります。
〈術後〉
目が腫れたり皮下血腫(いわゆる青あざ)などができます。術後2~3日目が最大ですが、術1~2か月続くこともあります。
皮膚切除を同時に行った場合は、目が腫れぼったく見えることもあります。しかし、経過とともになじんで分からなくなります。また、見た目の左右差が生じることがあります。最小限に留めるよう努めますが、術前におでこの筋肉を使ってまぶたを上げて物を見ている場合は、術後の予測がつきにくく見た目の左右差は残ることもあります。
さらに、ドライアイになることがあります。経過とともに改善されますが、治らない場合はまぶたが上がりすぎているため、下げる手術を行うこともあります。また、まぶたを上げる筋肉が再び伸びて眼瞼下垂となることがあります。この場合は再手術を行います。
まつ毛のすぐ上から、もしくはまゆ毛のすぐ下から切開を入れて、余った皮膚を切り取る方法です。
〈手術適応〉
眼瞼皮膚弛緩症に対して行う手術です。
〈術後〉
まつ毛の上から切開を入れた場合、二重になることがあります。まゆ毛のすぐ下から切開を入れた場合は、傷が目立つこともあります。
眼瞼下垂と診断されたら、手術の予定を立てます。なお、手術方法は患者様の年齢やまぶたの下がり具合、まぶたを上げる筋力など総合的に判断して決定していきます。
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